「口腔ケアとは」
加齢や全身疾患により、からだの状態が悪くなると、口腔内も清潔に保てなくなります。また、からだの機能が衰えてくるのと同じように、噛んだり、飲み込んだりする機能も衰えてきます。
さらに、薬の副作用などが原因で、唾液の分泌低下を引き起こし、口腔内が乾燥しがちになったりします。
口腔内が汚れていたり、唾液が少なくなって乾燥していると、細菌が繁殖しやすくなり、歯周病や虫歯などの口腔疾患のリスクが高まります。
また、それだけでなく、口腔内の細菌が肺炎・心疾患などの全身疾患へと影響を及ぼすこともあります。
高齢者や全身状態の悪い人は、健常者以上に口のケアが必要です。
口腔ケアは、口の機能を改善し、しっかり口から栄養を取れるようになることで、全身疾患を予防し、
身体機能の向上をはかり、健康な生活が送れるようになることを目的としています。
「口腔ケアの実際」
口腔ケアは、大きく分けると次の3つのケアに分かれます。
①口腔内を清潔に保つための清掃を中心とするケア。
②お口を動かしたり、飲み込む機能を維持・向上させるための機能訓練を中心とするケア。
③口腔内を潤った状態に保つ保湿を中心とするケア。
必要に応じてこれらを組み合わせてケアを行います。